刺し穿つ死棘の槍
突き穿つ死翔の槍

この二つ名で知られるのは、Fate/stay nightに登場するランサー(クー・フーリン)が宝具、ゲイ・ボルクです。


本来の伝説では、この槍は投擲すると、無数の鏃を撒き散らしたと伝えられています。
また、クー・フーリンはこの槍に突かれ、絶命しました。


このことを踏まえたのか、Fate世界においてこの槍は
刺突武器として使用したときには、軌道、状況、状態すべてにかかわらず、間合いにさえあれば相手の心臓を必ず穿つ槍とされています。
その正体は、「因果を逆転させる」能力。
「相手の心臓を穿った」という結果を先に出し、「刺突を繰り出す」という原因を後から実行するものです。
つまり、「ゲイ・ボルク」の真名を唱えた瞬間に、相手との位置が「槍の間合い」だったら、その時点で相手は心臓を穿たれている。その後の槍の繰り出しがどんなに稚拙であろうと、どんなに外れた軌道であろうと、既に結果は決まっている。故に、逃れる術は、「運命さえ変えるほどの強運」など、因果を成立させる要因そのものを無効にすることのみ。


また、投擲武器として使用した場合、「相手を穿つまで何度も飛来する」槍となります。
アーチャーVSランサーでこれを使用しましたが、アーチャーは放たれた槍を「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)」で何度も防ぎます。
これは、アイアスが、トロイア戦争においてかの大英雄の投擲を唯一防いだ楯で、能力も「あらゆる投擲武器を防ぐ」であることが関係しているでしょう。
この場合は、恐らく、アイアスによる防御干渉を受けたものの、ゲイ・ボルク自体のランクがアイアスよりも高かったため、「あらゆる投擲武器を防ぐ」という能力を無効化したが、それによって「必ず心臓を穿つという結果を齎す」という能力も弱まったものと考えられます。なので、アーチャーは腕のみの負傷ですんだのでしょう。
つまり、投擲ゲイ・ボルグは、「相手を穿つまで永続飛来する槍」ではなく、恐らくは「込めた魔力が尽きない限りは、『相手を穿つという結果』の原因行為を続ける」宝具なのでしょう。




あと、どっかの掲示板で「pei・ボルク」とか色々パチモンくさいのが話題になったりしてるようですが、これは「Fate/stay night」には出てきません。
これは、Fateのパロディ作品「peiと/stay night」に出てくる英霊・pei(敬称略)が使用する宝具です。
「相手を倒すまでpei式を続ける」という非常に相手にしたくない宝具・・・・・・かも?